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NAGATA KOSUKE

Function Composition (Park in Shibuya)

Googleストリートビュー・カーが渋谷を記録し始めたのは2009年である。Googleストリートビューには「タイムマシン」機能があり、過去に撮影されたストリートビューを遡って見ることができる。カーソルを2009年から現在まで動かすことによって、都市を時間と場所に紐付けられたアーカイブから経験しなおすことができる。しかし、身体的な経験や記憶は、このシステムが示すような時系列的なものではなく、断片の集合と混交によって絶えず編み変えられているようなものであろう。
永田は今回、都市のジェントリフィケーションを象徴する舞台として、東京都渋谷区の宮下公園にフォーカスした。2000年以降、宮下公園は2回閉鎖されている。はじめはナイキジャパン出資による公園再整備が行われた2010年から2011年。その次は2017年から2020年にかけて行われている新宮下公園等整備事業だ。
本作は「タイムマシン」機能によって記録されていた同じ場所の風景を、2019年5月に実際に永田が撮影した風景とともにデジタルコラージュしている。周囲の情報を元に該当部分を自動的に補完して生成するスポット修復ブラシツールを使い、画面上に構成された複数のウィンドウの境界を融解させている。グレーの背景に浮かぶウィンドウの重なりは、個人的な経験や記憶において複数の時間が混交する都市のイメージを提供している。

永田康祐
1990年愛知県生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科修了。同大学院映像研究科博士後期課程在籍。映像や写真の制作・流通に関する技術的・制度的装置に着目した様々な形式の制作を行っている。主な個展に『Therapist』(ワンダーサイト本郷、東京、2016)、主なグループ展に『あいちトリエンナーレ2019 情の時代』(愛知芸術文化センター、名古屋、2019)、『第10回恵比寿映像祭「インヴィジブル」』(東京都写真美術館、東京、2018)、『オープンスペース2018:イン・トランジション』(NTTインターコミュニケーションセンター、東京、2018)、『Malformed Objects』(山本現代、東京、2017)がある。

knagata.org

© Kosuke Nagata

2019/12/12
08:02:46 JST

ENJA